先週参加したレコーディングでは、ヴァイオリンとヴィオラ、2台を持って挑みました〜
2台抱えて外を歩くのは久しぶりだったので、ヴィオラの重さを久しぶりに感じました。
ヴィオラはヴァイオリンよりも5度、低い音が出ます。
たった5音だけれども、その低い音が出ると、曲に厚みが出るんですよね。
ヴァイオリンと同じ音域の音を弾いても、もちろん、ヴィオラらしい深みのある音が鳴ります。
大学生の頃、オーケストラでヴィオラを初めて弾いて、その魅力にはまりました。
オーケストラで座っている位置も関係するのかもしれませんが、
ヴァイオリンを弾いていた時にはなかなか聞こえてこなかった楽器の音が良く聞こえてくるようになりました。
旋律を常に奏でている1stヴァイオリンとは違い、ヴィオラは正直、地味な作業ばかりです。
一人で練習していると、一体何を弾いているのかわからないほど、メロディはほとんど出てきませんが、
Tuttiで他の楽器と一緒に合わせてみると、その音がメロディとバスの合間をうまく縫って踊っていて、
曲の存在感を大きくしていると感じたことを覚えています。
もしかしてヴィオラがなくても誰も気がつかないかもしれません。
(ヴィオラジョークにもありますが・・・)
でも、ないと淡白でなんだか寂しい感じになるでしょう。
お料理でいう、「うまみ」なのかもしれませんね。
ヴィオラの魅力に気が付いてからというもの、いろいろなヴィオラ奏者のCDなどを聴きましたが、
バシュメットの演奏が大好きで、昔は来日の度に聴きに行ったりもしました。
オーチャードホールでのコンサートの時に、なぜか思い込みをしてサントリーホールに行ってしまい、
オーチャードに戻った時にはコンサートがほとんど終わっていたという悲しい思い出もありますが・・・
ヴィオラは大きくて、背の小さい私には長時間はキツイ楽器ですが、本当に魅力のある楽器です。